コラム 第1話「つれなのふりや」

先日、あそびで作った印鑑

ひらがなで何やら彫ってあるが逆さ文字だとなかなか読みづらいもの

捺してみると

この印鑑、行書で

「つれなのふりや すげなのかおや

あのよなひとかはたとおつる」

と彫ったもの。

印影をみてこれは・・・と思われる方は古文に長けた人に違いない。

この唄(すでに唄とばらしているが)最初に聞いたのが

約50年弱前、ロックシンガーのPANTAのアルバム「マラッカ」の中に

まさにそのまま「つれなのふりや」という曲が登場する。

題名とは掛け離れたレゲエ調のその歌は私の心に深く残っている。

余談はさておき

その意味、解釈なのだが、

古文、現国、共に不得意であった私などでは解るはずもなく

どんな意味だろうと思いつつ

それからしばらく(しばらくと言っても数十年だが)

スマホの登場で物事を調べるのが実に楽になった。

結果これは、室町時代から江戸はじめの流行った歌謡(唄)であるらしい。

意味は

「つんとして素っ気ない態度とっている人に限って突然恋に落ちるものだ」

という恋の歌である。

500年ほども前にも人々は今の人と同じような感覚で歌っていたとは

人とはいつの世も色恋については変わらないのだとつくづくそう思う。

この3枚の画像はShachihataの朱肉 「わたしのいろ」・たそがれ